なぜ翻訳メモリを使用する必要がありますか?
バイリンガルテキストの翻訳メモリを使用することで、次回からの翻訳プロジェクトにおいて、一致する文章や類似の文章を再利用することが可能になります。 翻訳メモリをベースとして使用すれば、翻訳作業のスピードが上がり、コスト削減もでき、加えて文章の一貫性も保つことができます。
翻訳メモリのコストは?
様々な方法があるため、この質問に対する一定の答えはありません。 翻訳者はプロが使用するツールで作業し、すべての翻訳されたセグメントが含まれたメモリを作成することで、正しくプロジェクトが完了することになります。 これは専門的なアプローチであり、通常は無料です。
古いドキュメントからメモリを作成することも可能です。 メモリ作成の利点はコストが低いことです。基本的には、1ワード=約1円で対応可能です。
どのくらいの時間で翻訳メモリを作成することができますか?
メモリの作成は2つのバイリンガルファイルを使用します。アライメント(メモリ作成)のスピードは、ご入稿いただくファイル形式のコンディションに左右されます。
一般的なファイル形式であるMS Office、Open Office、FrameMaker(MIF)、InDesign(IDML)、XLIFF、SDLXLiff、TTC、TXT、RTF、およびCSVファイルの場合、ほとんどの作業はシステムで対応し、ネイティブ翻訳者は1時間あたり=15,000~25,000ワードのペースで各セグメントの内容を確認することができます。
PDFファイルのアライメントは前述のファイルより遅い作業になり、1時間に約7,000 ~ 8,000ワードが目安です。
どのようなファイルから翻訳メモリを作成することができますか?
ファイル形式はあまり重要ではありません。 WordやExcel、FrameMaker、InDesign、Acrobat PDF、その他どのようなファイル形式でもほとんど対応可能です。 特殊文字などを含んだファイルが正しく変換がされるよう、適切なファイルコンバーターで処理するかが重要です。
DTPファイルから翻訳メモリを作成できますか?
はい、InDesign(IDML)とFrameMaker(MIF)などのDTPファイルからセグメントを抽出し、アライメントさせることが可能です。
PDFファイルから翻訳メモリを作成できますか?
スキャンされたファイル以外であれば、アライメントしたい多言語ファイルがPDFしかない場合でも問題なく対応可能です。 言い換えると、編集可能なPDFファイルであれば対応していますが、DTPファイルの場合と比較すると作業スピードは半分ほどになります。
翻訳メモリと用語集の違いは何ですか?
用語集は特殊な用語や表現のリストになり、翻訳メモリは完全なセグメント化されたテキストのデータベースになります。 用語集はタームベースとも呼ばれます。 翻訳メモリ内のセグメントで完全に用語集エントリーと一致させることができますが、逆ではできないケースがあります。 また大抵の場合、フルテキストセグメントを用語集のエントリーとすることは、用語集としての有用性を狭めることになりますので、避けたほうが賢明です。
翻訳メモリの法的な所有者は誰になりますか?
支払いがすべて完了しその他の合意がない限り、納品された翻訳メモリは法的にお客様の財産となります。 翻訳プロジェクトの外注や内部で自由に使用することができます。 既存の翻訳者や翻訳会社に翻訳メモリを納品してもらうことはとても重要なことで、いつでも頼めば提供してくれるものです。お客様の財産となりますので、不具合や問題が生じた際は別の翻訳者にプロジェクトを任せることができます。そのような時には、弊社としましてもお力になれるかと思いますので、是非ご検討くださいませ。
なぜ用語集は翻訳に必要なのですか?
用語集を使用したテキストは、一貫性を持たせるだけでなく、読む人の理解度を高めます。 これは重要なことですので、すべての翻訳にご指定の用語が適用されるよう、用語集の有無は重要視されます。 すでに用語集をお持ちのケースもありますが、多くの場合はお持ちではないことが事実です。
どのように用語集を更新できますか?
もし現在お持ちの用語集の品質に不安があったり、用語が正しいか確認したい場合、どのような問題があるかチェックすることが可能です。 プロのネイティブ翻訳者がチェックを行い、間違ったエントリーの修正および更新をし、明確な修正理由を添えて納品します。
どのように用語集を維持されますか?
翻訳原稿の用語の一貫性を保証することが最終目標です。 用語集が正しく設定された後、翻訳会社は翻訳作業を行いますが、作業工程の中で用語集のチェックを必須とし、用語の一貫性が保たれるようにすることが大事です。
翻訳者および校正者は正しく用語集を使用しているか、CATツールなどを使用してチェックすることが必要です。明確な理由がある場合のみ用語集を反映しないものとし、その理由を説明させることが必要です。 こういった理由や説明は一つのレポートにまとめて、翻訳ファイルを納品する際に一緒に提供します。今後の翻訳プロジェクトにおいて用語の一貫性を保つためにも、役立つソリューションです。
用語集のコストはいくらですか?
追加したい用語をご指摘いただければ、翻訳作業中にそれらの用語を合わせ、新たに用語集に加えることにしており、追加費用の請求はありません。 翻訳プロジェクトの前にあらかじめ用語集を作成する場合には、通常の翻訳コストと同じような価格設定で対応することがほとんどで、特に専門的な分野ではより費用が加算されます。
用語集にはどのくらいの数をリスト化するべきでしょうか?
用語集の分量は分野などによって異なりますが目安として、標準的なコンシューマー製品で100〜500エントリー、機械メーカーの一般的な用語集は500〜1,000エントリー程になります。 自動車、トラック、オートバイの用語集では、多くの場合1,000エントリー以上含まれていることがあります。 また、輸出をする企業においては、多くの製品に共通する一つの基本的な用語集と、製品の種類毎(電動工具、家電、発電機など)の特定の用語集を準備されることが理想です。